パーパス・理念策定

事業内容

理念策定から始めるミッション・ビジョン・バリューの再構築

<目次>

なぜ今、企業に理念が必要なのか?

経営理念は、企業にとって単なるスローガンではありません。 
それは、組織の存在意義・目指す方向性・価値観を明文化し、経営方針や戦略といった意思決定に意味を与えます。さらに、社員一人ひとりの意思決定や行動を導く「羅針盤」となります。そのため、現代の複雑なビジネス環境において、重要性が再認識されています。 
ESG/サステナビリティ経営への対応、働き方・価値観の多様化、迅速で一貫した意思決定――こうした要請に応える基盤として、理念の存在は欠かせません。 


よくある課題

  • 若手社員を中心に「会社の方向性がわからない」との声があがっている
  • 10年以上前に策定された理念が、現在の社会背景や事業内容と乖離しており、策定当時の経営陣もすでに退任している
  • 創業当初は理念を明文化していなかったものの、社員数の増加や世代交代・事業承継にともない、理念を明文化の必要性が明確になってきた

改めて理念が“企業の存在意義”として問われる時代に

ポスト資本主義と企業の社会的存在意義

従来の資本主義では「株主利益の最大化」が企業活動の中心でしたが、近年はステークホルダー資本主義へと移行しています。また、環境・社会・ガバナンス(ESG)の観点からも、企業は単なる利益追求ではなく、社会的責任や倫理性を備えた存在であることが求められています。そのため、経営理念やパーパスはステークホルダーへの明確な意思表明であり、社会・地球に対する企業の倫理性を示すものとも見なされています。 

働き方の多様化と心理的安全性の時代

Z世代やミレニアル世代を中心に、「なぜこの会社で働くのか」「自分の仕事が社会にどう貢献するのか」といった問いへの答えを求める傾向が強まっています。選択肢が多い時代において、働く意味を見いだせないことは、組織から個人を引き離す遠心力となります。その一方で、心理的安全性が高く、フラットに意見を交わせる環境が整い、共感できる理念が示されていれば、社員は納得感を持って組織に根づき、エンゲージメントの向上や離職防止にもつながります。

不確実性への適応力と組織レジリエンス(回復力)

パンデミックやAIの進化などの予測不能な変化が続く中、組織には迅速で一貫性ある意思決定が求められています。理念が曖昧な組織では、従来の分業体制に固執するあまり、危機時の意思決定が属人的・偶発的になりがちです。一方で、明確な理念が共有されていれば、「何を変えてはいけないか」「何を変えても存在意義は揺るがないのか」という基準に基づいて迷いなく判断できます。さらに、社員へ理念の共有が徹底されている組織ほど社員がプロアクティブに行動し、組織全体のレジリエンス向上や新たな価値創出にもつながります。


組織のフェーズ・課題に応じた「生きた理念」の策定・再構築

理念の策定や再構築は、「言語化されていないから作る」という理由ではなく、企業が直面する課題に応じて行う必要があります。それぞれの理念が果たす役割と策定の意味を踏まえ、自社の課題を解決するために策定・再構築することが重要です。 

経営理念体系として策定されるビジョン、ミッション/パーパス、バリューについて、それぞれの役割と、策定・再構築が求められるフェーズは以下のとおりです。 

ビジョン

ビジョンは現状の延長線ではなく、会社として究極的に目指す姿や実現したい世界観を示すものであり、事業推進の強力な原動力となります。ビジョンを明確にし、バックキャスティング思考で戦略を描くことで、事業は大きく成長します。事業の成長が鈍化した局面や、従業員や経営陣の視座を高めて再び事業成長を加速させたい局面において、ビジョンの見直しが有効です。 

ミッション/パーパス

ミッションやパーパスは、社会における自社の役割、すなわち存在意義を示すものです。各事業が「何のために存在するのか」「どのような社会的意義を持つのか」を明確にすることで、会社として「何に注力し、何を行わないか」を定めることができます。その結果、経営の意思決定の純度と速度が高まります。また、ミッションやパーパスと事業が一体化することで、社員にとって働く意味が明確になり、エンゲージメントの向上につながります。したがって、会社としての意思決定基準を明確にしたいときや、社員のエンゲージメントを高めたいときに見直すことが有効です。 

バリュー

バリューは、価値観や考え方が異なる人々が集う組織において、何を共通言語とし、価値基準とするかを示すものです。日々の仕事における優先事項や臨む姿勢を明文化しなければ、解釈が人によって分かれ、組織の一体感が損なわれます。部門や立場を超えた協力・協働が求められるにもかかわらず、合意形成に過度なコストがかかっている場合や、コミュニケーションミスやスタンスの違いによる問題が頻発している場合には、バリューを定めることで組織の一体感を高めることができます。 


“現場とつくる”を起点にした理念策定支援

全社を巻き込む「共創型」プロセス

理念やパーパスは「経営陣の頭の中」だけに存在していても機能しません。理念が真に組織の血肉になるには、社員自身が「これは自分たちの言葉だ」と実感できるプロセスが必要です。このプロセスを丁寧に行うことで、理念が単なる「上からのお題目」ではなく、困難なときに支えになる「お守り」となります。 

私たちは、「トップダウン」ではなく、「トップダウンとボトムアップの統合型」のアプローチを重視しています。経営層の意図と現場のリアリティをつなぐ管理職やプロジェクトリーダー層を巻き込み、ワークショップを複数回に分けて実施します。たとえば、以下のようなステップを通じて段階的にプロジェクトを進行します。 

  • 経営層ヒアリング  →  パーパス仮説を設計
  • ミドル層ワークショップ  →  組織文化の可視化と価値観の抽出
  • 若手社員グループセッション  →  現場の違和感や期待の把握
  • 経営層レビュー  →  ビジョン/バリューの整合性確認

このように、理念・パーパスの設計プロセス・デザインでは、複数の階層・部門を横断的に巻き込むことで、「理念は押し付けられるものではなく、自らの言葉としてつくるものだ」という感覚が組織に浸透していきます。 

ワークショップでは「カルチャーマップ」「組織言語カード」「フィロソフィーキャンバス」などのビジュアルツールを活用し、対話を通じて価値観を掘り起こし、社員同士が「自分たちの文化」を再認識する機会を創出します。 

さらに、ワークショップを通じて理念に含むべきエッセンスを抽出し、それを言葉として形にするプロフェッショナルへ依頼するためのRFP(提案依頼書)を作成します。経営者や社員の想いを踏まえながら、理念策定の実績が豊富なコピーライターやクリエイティブディレクターと連携し、対外的にも対内的にも共感を呼び、何よりも自社らしさが込められた理念を形にしていく支援を行います。 

経営・人事施策との連動支援

理念策定の失敗例の多くは、「理念を作って終わり」になってしまうことです。理念は行動に落とし込み、制度と整合してはじめて、組織の中で意味を持つようになります。 

インナーブランディング支援

策定した理念に対して、社員一人ひとりが理念に共感し、自分ごと化して行動を変え、成果を実感する――この好循環を生み出すインナーブランディング活動を支援します。 

【支援例】 

  • 理念を社内で共有するためのカルチャーデックや理念ムービーなどのコミュニケーションツール開発
  • 理念を自分ごと化し、それぞれの立場で理念を体現するためのチャレンジを生み出すワークショップの実施や伝道師となるエバンジェリストの育成
  • 理念策定後の組織内に起きている変化を社内全体で共有し、組織文化としての定着を促進するインナーブランディング支援(アワード設計、社内報など)

※カルチャーデック:企業や組織が掲げる“文化”“価値観”“ビジョン”“ミッション”“行動指針”などを、分かりやすい言語やイラストでひとつの資料にまとめたもの。
※エバンジェリスト:企業の理念や価値観を社内外にわかりやすく伝える存在。理想の組織文化を広め・定着させる中心的な役割を担う。
 

人事制度との一貫性設計

理念を形骸化させないためには、人事制度・評価制度・研修・採用といったあらゆる施策が、理念やパーパスに基づき整合性をもって設計されていることが不可欠です。弊社は、理念やパーパスを“飾り”ではなく“組織運営の軸”にするため、制度設計までトータルに支援します。  

【設計の例】  

  • バリューに基づく360度評価の設計
  • 理念体現者を称える社内アワードの導入
  • 採用面接でバリューへの共感度を測る質問テンプレートの提供
  • 新入社員研修での理念浸透モジュール(実体験ベースでのストーリーテリング活用)

◇管理職への文化醸成支援

最も重要な理念の体現者はミドルマネジメント層です。彼らが理念やパーパスを実感し、それに沿った日々のマネジメントや行動選択を率先して実践することで、組織全体として理念・パーパスに基づいた価値創出が可能になります。 
そのため、管理職向けに「理念を語る技術」「理念とエンゲージメントの関係性」といった実践型マネジメント研修も提供しており、多くの企業で「現場の納得感が大きく高まった」との声が寄せられています。 


事例

事例➀:コア・バリュー策定プロジェクト実施支援

概要: 
創業50周年を機に、コア・バリューの刷新プロジェクトを実施。役員を含むメンバーでプロジェクトチームを組成し、チームビルディングを起点に複数回のワークショップを通じてコピー案を作成。経営層も巻き込みながら最終稿の策定まで伴走した。

支援の特徴:

  • 経営層を巻き込んだ意思決定プロセスの伴走支援
  • コア・バリューの視覚化に向けたビジュアル制作への展開支援

事例➁:理念策定プロジェクト実施支援(ハウスギャバン株式会社)

概要:
2023年4月、ハウス食品株式会社の業務用食品事業を承継し、「ハウスギャバン株式会社」が発足。それに先立ち、2022年10月より両社の若手・中堅社員による理念策定プロジェクトを実施。ミテモは約6か月にわたり、プロジェクト設計から複数回のワークショップ運営、最終理念案の言語化まで一貫支援した。

支援の特徴:

  • プロジェクト設計から最終案策定までの一貫支援 
  • 複数回のワークショップの企画・ファシリテーション
  • 社長へ直接プレゼンするプロセスを組み込んだ設計
  • 経営層とメンバーの対話を通じた理念の自分事化の促進
  • 議論を重ねて理念の言語化・コピーライティング、組織に根づける仕組みづくり

事例➂:ビジョン/ミッション等策定業務(一般財団法人塩尻市振興公社) 

概要:
複数事業部それぞれに理念体系が存在する振興公社において、新たな理念体系(ミッション/ビジョン/バリュー)を策定。各事業部から選出されたキーパーソン12名によるプロジェクトチームを組成し、全5回のワークショップと3回の意思決定会議を実施した。

支援の特徴:

  • プロジェクトメンバーのチームビルディングを起点とした進行設計
  • 「なぜ自分が参加しているのか」という意味づけを通じた心理的安全性の醸成
  • メンバーの想いや価値観を表明できる場づくり
  • 経営層への定期的なプロセス報告と決議事項の確認

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この記事を書いた人

人材育成支援・地域共創支援を事業とするミテモにおいて、マーケティング戦略立案・Web運営・広報施策を横断して担うチーム。
事業を通じて培った専門知識と自社での実践・検証をもとに、人・組織の課題解決に役立つ情報を発信しています。

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