パーパス・理念浸透

事業内容

価値を生み出す理念浸透― 変化と向き合い共創するアプローチ

<目次>

なぜ理念浸透ではなく、「共に意味・価値をつくること」が必要とされるのか

私たちはいま、人口減少、産業構造の転換、価値観の多様化といった急激な変化の中で、従来の延長線上では組織が存続しにくい現実に直面しています。こうした環境変化を背景に、いま注目されているのが「目的追求型」への転換です。事業の意味を改めて問い直し、社会的意義や存在価値を軸に、メンバーが自律的に判断し、行動できる組織づくりが広がっています。
価値観が多様化する時代では、「企業理念をどう共有し、日々の行動につなげるか」が重要なテーマとなります。多くの経営者やマネージャーがこの課題に直面しており、「理念を掲げたのに、なぜ伝わらないのか」「どうすれば社員が自分ごととして捉え、行動に移してくれるのか」といった悩みの声も少なくありません。  
そもそも理念は“押し込む”ものではありません。理念とは、「問い」そのものです。 

「ビジョン実現を目指すために求められる新たな事業やビジネスモデルとはどのようなものか?」「ミッション/パーパスを踏まえた際に、私たちが提供する顧客体験はどうあるべきなのか?」「部署・立場の異なる私たちは、バリューを踏まえた際に、どのように協働すべきなのか?」このような理念を起点とした問いをともに掘り下げ、対話し、行動し、振り返る——このプロセスの繰り返すことこそでこそ理念は意味や価値を生み出すことができます。理念に基づき、問いが生まれ、あらゆる立場の人々が自律的に行動できる組織こそ、変化の激しい時代においてもしなやかに進化し続けられるのです。 


よくある課題

  • MVVを策定し、社内に共有しているものの、言葉が抽象的で“綺麗ごと”に聞こえ、現場に響いていない 
  • 「理念の実現」を掲げた組織づくりは進んでいるが、「成果を出せる組織」にできるか不安がある
  • 経営者の想いは強いが、現場との橋渡し役であるマネージャー層が理念を十分に理解できていない

理念が”飾り”になる、3つの構造的理由

「理念」が目的化する、外圧主導のMVV策定

近年、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定は、投資家や取引先、採用市場の期待を背景に「外圧」として策定を迫られる場面が増えています。パーパス経営やSDGs、ESGの導入に伴い、他社に倣いMVVを導入する企業も少なくありません。しかし表層的な動機で策定されたMVVは、日々の業務や意思決定と結びつかず形骸化しがちです。「理念を掲げること」が目的化し、内面化や共感が伴わないまま、かえって現場との距離を広げてしまうのです。 

自律・共創型人材へのシフトと育成の空白

現代の組織に求められているのは、指示を待つ人ではなく、目的を理解し、自ら考えて動ける人材です。しかし多くの企業では、教育や評価制度が「正解を出す力」ばかりを重視し、自律性や「問いを立てる力」が育っていません。その結果、MVVを掲げても社員の行動に結びつかず、理念が現場で機能しなくなるのです。理念を生かすには、価値観に基づく判断力と対話力を養う「内面からの人材育成」が欠かせません。 

個人と組織の目的が交わる“接点”としてのMVV

かつては会社が社員を守る時代でしたが、現在は企業も個人も不確実な環境にあり、関係性は対等で選択的になっています。こうした時代のMVVは単なる“企業の旗印”ではなく、個人と組織の目的が交わる「接点の場」としての役割が求められています。それは一方的に与えられるものではなく、価値観や問いを交わしながら意味を共につくる対話の中でこそ、理念は生きたものとなるのです。 

これらの要因が重なり、理念が現場で機能せず、形骸化してしまうケースが後を絶ちません。 


ミテモのプログラムの概要・特徴

現代の多くの組織が、「理念はあるが浸透していない」という課題を抱えています。ミテモでは、エドガー・シャインが提唱した「組織文化の3層モデル(※)」やSECIモデル(共同化・表出化・連結化・内面化)を基に、理念を形式知化し、対話と実践を通じて内面化するプロセスを設計。理念やMVVは「上から浸透させるもの」ではなく、「共に問い、共に意味をつくるもの」として捉え、意味を持ち、文化として根づくプロセスを支援します。 

※組織文化の3層モデル:組織の文化は①人工物(スローガン・行動指針等)②価値(共有された判断基準)、➂基本的仮定(無意識下の大前提)の3層から成り、理念を単に掲げるだけでは文化にはならないという理論。 

ミテモの支援の枠組み:4つの“場”で理念を文化に変える

ミテモは、理念やパーパスを「共有」から「共感」、そして「共創」へと展開させ、最終的に「文化として定着」させるプロセスを、以下の4つの“場”を通じて設計・支援します。 

共有する場(認知・理解の促進)

理念やMVVの背景や意図を、ナラティブ(物語)で伝え、理解と共感を促す。 
例:カルチャーブックの制作、CI/VI設計、社内説明会の刷新など 

共感する場(意味の発見と内面化)

ワークショップや上司との1on1を通じて、従業員が理念を“自分ごと”として捉え、問いを立て、自らの経験や価値観と結びつけて意味を見出す場をつくる。この段階で、理念は“与えられるもの”から“問いをたて、意志や行動を生み出すもの”へと変わる。 

共創・協働する場(行動の変容)

理念を理解・共感したうえで、行動にどうつなげるかを共に考え、実践する。社内キャンペーンやプロジェクト、目標設定などを通じて、“理念に基づく行動”を促す。共感が行動に変わり、理念が「文化」として根付いていく。 

変化を可視化する場(定着と再定義)

理念に共感した後の行動の変化や成果の共有、表彰制度、ストーリーテリングによる再定義を通じて、理念が組織の「基本的仮定(=その組織で“当たり前”とされている根本的な考え方や前提)」として定着していく支援を行う。理念が“機能している”ことを組織全体で実感できるプロセス。 

ミテモの独自性:デザインと対話が生む、文化としてのMVV

多くの企業支援では、理念やパーパスの取り組みが「デザイン(可視化)」または「対話(ファシリテーション)」のいずれかに偏りがちです。ミテモは、企業のCI/VI設計によるデザインの力と、組織開発・ワークショップ設計による対話の力を組み合わせ、理念が「言葉として存在する」だけでなく、「日々の行動や判断の基準として息づく」状態を実現します。また、理念を“社内だけ”でなく、顧客やパートナー、地域社会とも共鳴させていくことも、重視しています。 

※CI/VI設計:企業や団体の理念・イメージを社内外に一貫して伝えるためのブランドデザイン・ビジュアルルールを定める取り組みのこと。 


実施事例

事例①:共通の価値観「WAY」を基軸とした組織行動変革(自動車部品メーカーJ社)

概要: 
従業員約4万人、世界150以上の拠点を有するグローバル企業J社は、M&Aと経営統合を重ねて急成長する一方、各社の文化や価値観の違いによる軋轢が課題となっていた。そこで、各社の文化を尊重しつつ、グローバル共通の行動・判断基準として「WAY」を策定。その浸透プロジェクトを推進した。

支援の特徴: 

  • 社内報、クレドカード、Webサイトなどの浸透ツールの企画とワークショップキットの開発
  • 500人超のアンバサダー育成を支援 
  • 評価制度・教育体系の刷新による浸透促進
  • 「WAY」を日常業務に根づく文化へと定着させ、持続的成長の基盤を構築

事例②:理念の再構築による挑戦文化のリブースト(電子機器メーカーO社) 

概要: 
国内5,000人、グローバル3万人の従業員を抱える製造業O社は、カリスマ経営者の退任後、理念の不在と短期的な財務指標に偏った意思決定により組織が停滞。特に海外拠点では人材流出が深刻化していた。ミテモは、理念体系を再構築し、挑戦を促す文化づくりに着手するためのプロセス設計を支援し、社員自身の挑戦を語る「プレゼンテーション大会」を企画・実施。

支援の特徴:

  • 理念とのつながりを意識したストーリーテリングによる共感の連鎖を創出
  • 本取り組みは文化行事として毎年継続され、10年以上続く仕組みへ定着、理念浸透と組織活性化を同時に実現する中核施策として機能

事例➂:理念と日常をつなぐ共感循環の設計(生理用品メーカーP社)

概要: 
従業員約350名の生理用品メーカーP社は、理念を制度に組み込んでいたものの、従業員一人ひとりが自分ごととして行動に結びつけることができず、理念と日常行動の乖離が課題となっていた。そこで、理念と個人の共感をつなぐ施策に取り組んだ。ミテモは理念と個人の共感をつなぐ施策として、経営者の想いを伝える動画や、全社員参加型のワークショップキットを開発。さらに、理念に基づく挑戦を社員が語るドキュメンタリー動画を通じて、共感と行動の連鎖を促進した。 

支援の特徴:

  • 理念と個人の共感をつなぐツールの開発・制作 
  • 共感と行動の連鎖を促進する仕組みづくり
  • 制度的浸透に加え、理念を日常の会話や行動選択の基準へと定着させる支援

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この記事を書いた人

人材育成支援・地域共創支援を事業とするミテモにおいて、マーケティング戦略立案・Web運営・広報施策を横断して担うチーム。
事業を通じて培った専門知識と自社での実践・検証をもとに、人・組織の課題解決に役立つ情報を発信しています。

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