カードゲームを使ったSDGs体感ワークショップ研修事例│株式会社NTTドコモ
カードゲームを使ったSDGs体感ワークショップ研修事例│株式会社NTTドコモ

昨今、耳にする機会が増えてきた「SDGs」。
「SDGsとは“持続可能な開発目標”のこと」、そう説明をされてもピンとこないかもしれません。
ミテモでは、壮大なテーマなゆえに座学では理解や腹落ちするのが難しいSDGsをカードゲーム「2030 SDGs」で実体験できるワークショップを実施しています。
今回は、SDGsカードゲームのファシリテーターとして大企業や官公庁、大学、高校など産学官でSDGsワークショップを実施してきたミテモ講師、佐藤彰が株式会社NTTドコモ様(以下、NTTドコモ)向けにワークショップを実施しました。
ワークショップの様子とともに、SDGsをテーマとしたワークショップを企画した担当者の想いや狙いを聞いてみました。
カードゲーム「2030 SDGs」とは?
カードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」は、一般社団法人イマココラボが開発したSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームです。
“さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で、我々はどうやってSDGsの壮大なビジョンを実現していくのでしょうか。
このゲームはSDGsの目標を1つ1つ細かく勉強するためのものではありません。「なぜSDGsが私たちの世界に必要なのか」、そして「それがあることによってどんな変化や可能性があるのか」を体験的に理解するためのゲームです。
そのためSDGsという言葉を聞いたことがない人やあまり興味関心がない人でもゲームが持つとっつきやすさと面白さで知らず知らずのうちに熱中し、楽しみながらSDGsの本質を理解することができます。
参加人数は最小5人から50人程度ですが、世界を複数同時に走らせパラレルワールドを作ることで最大で200人程度まで同時プレイできるように設計されています。ゲームの後の解説と振り返りを含めると最短2時間から、通常は3時間程度でプレイ可能です。”
引用:https://imacocollabo.or.jp/games/2030sdgs/

参加者はまず「個人目標」を引く。

個人目標は数種類あり、個人としてこの目標を達成することを目指す。

そのほか、「プロジェクト」と「時間」、「お金」のカードが配られ、ゲームがスタート。
みなさん、自分に与えられた「個人目標」と「プロジェクト」を確認します。
「個人目標」は公開しても非公開でも構いません。
ゲームは前半約8分、後半約15分で開催されます。
ゲーム中は自由にプロジェクトを行うことができ、手持ちの「時間」と「お金」カードが足りない場合は、ほかの参加者と交渉して集めてもOKです。
もちろん、「プロジェクト」カードの交換も可。


みなさん「プロジェクト」を達成しようと交渉をしていきます。
「プロジェクト」は達成するのに必要な「時間」と「お金」が設定されており、必要分のカードが揃えたら達成!

「プロジェクト」を達成すると、経済・環境・社会の側面で磁石の数により世界の状況を表す「世界の状況メーター」に影響してきます。
達成した「プロジェクト」には、「経済+1、社会-1」といった影響が記載されており、その通りに自ら磁石を動かします。

ゴールを達成するために、「プロジェクト」がどんどん進んでいき、前半が終了。

前半終了後、ファシリテーターの佐藤が個人のゴールの達成状況、世界の状況をフィードバックします。
この“世界”では、経済は活発ですが、環境問題が発生し、社会不安も大きくなってしまいました。
前半活発にプロジェクトを達成していた参加者も、世界の状況を知り、世界をおろそかにしていたことに気づきます。
そして後半が開始されます。

前半とは違い、後半は世界の状況メーターを見ながら活動したり、終了が近づくにつれて、どんどん参加者の輪が大きくなって、もっと良くするためにはどうすればといった議論が活発化しました。
世界のバランスが全体的に伸びていき後半が終了。
ゲーム終了後の気持ちや前半・後半で意識していたこと、気づきなどを振り返っていきます。
このゲームでは、個人の価値観や行動パターン、組織の風土などが行動で現れるようになっており、「ゲームで起きていたことは現実の組織でも起きていたことがあった」など、参加者同士の対話は自然と盛り上がりました。
ゲームの振り返りが終了後、SDGsがなぜ世界に必要とされたのか、SDGsが生まれたことによるビジネスの可能性をファシリテーターの佐藤から説明され、「NTTドコモとして実現したいゴール、プロジェクトは何ですか?」の問いかけで参加者は日ごろの業務や今後実現したいことを語り合い、ワークショップは終了しました。
「世界に目を向けられる。意識が変わりました」
――ワークショップを終えてみて、どのような感想を持たれましたか?
担当者(女性):カードゲームを通して、個人目標と世界の目標がリンクしていることを感じられました。SDGsを体感でき、ディスカッションもできたので、普段の仕事でも意識できるようになる気がします。
担当者(男性):SDGsのことは中身、概要を「知っている」程度の知識でしたが、1つひとつ、1人ひとりの目標が、どう全体に影響するのかを体感することで共通の目標を持って行動することの重要性。世界の状況を考えながら、全体を見ながらそれぞれの国、個人が何をやるべきなのかに気付けました。
担当者(女性):協力し合わないと「経済」は活性化しますが、「環境」と「社会」が悪化していき世界が破たんしてしまいます。そこに気付いた後は、目が周りにも向いていくようになりました。
担当者(男性):「プロジェクト」によっては達成すると「経済」がプラス1になる、「社会」がマイナス2になると細かく設定されています。世界の状況を見て、「何を目的にするものなのか」と話し合いながら達成していくことで全体が目的を達成できるようになることが体感できた気がします。
――本ワークショップの体験はビジネスに生かせますか?
担当者(男性):私達は人材開発担当、社員を育成する部署ですのでハッキリとは言いづらいのですが、ほかの研修プログラムでもこの「全体を見て、共通の目的に向かっていく」要素は意識して組み込んでみたいと感じました。
新しいビジネスの生み出しかたという文脈で伝えるのも良いですね。
担当者(女性):全体が少しずつ成長していく、「持続可能かどうか」を意識する。格差問題や、置いてけぼりが出ないように考えていくことは意識したいです。
――これまでのワークショップと明確に違ったと感じたところはどこでしたか?
担当者(女性):「体感する」ことです。
カードゲームを通して体感したことでイメージがわきました。イメージを共有、ディスカッションしていくことで意識が揃い、共通の目標に向かうことを「体感する」ことができました。
担当者(男性):ゲームを通したことでまず感覚的に体感したことを、ディスカッションでは具体的に議論できたことですね。ここは今後も意識していきたいと感じました。
ゲーム上では「環境と社会の数値が低いな…」と感じる程度でしたが、佐藤さんがリアルに起きている状況はどういうことかを見せてくれたため、「これではダメだ」と実感がわきました。
「経済だけ」ではもちろんダメなのですが、「環境だけ」「社会だけ」でも社会は成り立たない。国や人種、視点や意見の違いを乗り越えて、協力して持続可能な世界を創っていく。弊社もその一端を担っていると新たな使命感も芽生えました。
ファシリテーター 佐藤からひとこと
SDGsが“他人事”から“自分事”へ
「SDGsってそもそも何?」と初めて知る方が多いなか、ゲームが始まるとその面白さから皆さんが知らず知らずのうちに熱中して取り組み、大変活気的なワークショップになりました。
ゲームの振り返りでは、ゲーム中の様々な言動や、現実の社会・自組織でも起きている課題等に関する活発な意見が出され、自分たちの会社・組織は2030年どんな存在でありたいか、そのために自分自身何を意識し行動するかを真剣に対話する参加者の姿を見て、希望と可能性を感じる場となりました。
SDGsは、「忙しいのになぜ時間を割かないとなんだ」「自分とは関係ない」と敬遠されがちなテーマですが、ゲームの楽しさと奥深さでどんな参加者も惹き込み、自分たちの組織の未来を真剣に語り合える機会を作り出す2030SDGsワークショップのパワフルさを改めて感じました。ぜひ多くの組織にこの体験を感じていただけたらなと思います。
インソース営業担当 高橋からひとこと
体験が理解を生むアクティブラーニング
ここ数年で最も印象に残る、じんわりと心が熱くなるワークショップでした。体験後の受講者の感想として、「激変するこの世界において、私自身はどうしたいのか?自分のビジョンやゴールを持って行動をしていくことが大事である」という声が多く挙がり、とても有意義な時間だったことを確信しました。
本ワークショップは「アクティブラーニング型」で設計しており、学びの質が圧倒的に高いことが隠れた特徴です。
SDGsは、知識として理解しようとするとハードルが高く、非常に難しく見えます。それをカードゲームというシミュレーションの世界で体感・経験をした上で、解説を後から受けることで、概念を感覚的に理解できる仕掛けがあります。
ぜひ、この「わかる」⇒「できる」ではなく「できる」⇒「わかる」の仕掛けのパワーも、皆さまにご体感いただけたら幸いです。

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