教育とデザインの力で、パーパス/理念に基づくデザイン経営を実現し、企業の成長を支援します
多くの企業でSDGsやESGを念頭に置いた事業活動を展開していますが、これらとも密接に関わるのがパーパスです。様々な社会課題の解決に向け企業ができることをパーパスとして表明し、多くの人の共感を呼び込むことは、企業価値の向上や顧客層の拡大、従業員のエンゲージメント強化につながります。特にミレニアル世代やZ世代と呼ばれる若い人は、世界の環境破壊や人権侵害などの社会問題に敏感であり、彼ら彼女らの関心に沿うようなパーパスを打ち出すことで、企業の事業活動に対してより多くの賛同者を持続的に獲得できるようになります。これがいわゆる「パーパス経営」と呼ばれる企業戦略です。 私たちミテモ株式会社は企業理念やパーパスが企業活動に与える影響の大きさに着目し、さまざまな組織の課題解決に取り組んできました。とりわけこれまで企業理念やパーパスを源泉としながら、デザインの思考や思想を活用し、イノベーション(新事業・新商品・新サービス)、ブランディング、組織づくりに取組むデザイン経営の実践事例を積み重ねてきています。 私たちが目指しているのは、企業の根幹となる理念やパーパスといった価値観に基づき様々なステークホルダーとともに社会価値を生み出し続けることで結果的に他社との違いを生み出していく、持続可能な経営を実現できる人と組織の育成です。定型的なパッケージ・ソリューションではなく、事業開発・組織開発のコンサルタントやファシリテーター、クリエイティブ・ディレクターやデザイナーなどのプロフェッショナル・チームだからこそのソリューションで、パーパス経営実践を支援していきます。KEYWORD
パーパス(purpose)とは、元々は「目的」や「意図」といった意味の言葉ですが、ビジネスの分野においては「存在意義」や「志」という意味でよく使われています。最近では、経営戦略やブランディングの指針として、企業がこの社会に存在する意義、すなわちパーパスを打ち出す企業が増えています。 パーパスと似た言葉に「ビジョン」があります。ビジョン(vision)とは経営理念を指す言葉として使われますが、元々は「見通し」や「展望」といった意味であり、企業が将来的に目指す「理想の姿」を対外的に説明するものです。それに対しパーパスは、企業が「今現在あるべき姿」であり、 創業時の強い思いや姿勢がより強く反映されています。それを確実に実行しようという決意表明としてのパーパスには、共鳴する社員のベクトルを揃え、大きな力に変える効果があります。
これまでの実績
IT企業 A社様
主な課題
事業のグローバル化が進む中、海外現地法人のM&Aなどを行い企業規模を拡大してきたが、組織規模の拡大・人材の多様化、多国籍化が進む中で企業のカルチャーが希薄化している。特に海外現地法人において採用した優秀な人材も、条件面だけで他の外資系企業に引き抜かれてしまうなど、組織の求心力に課題も発生している。
ソリューション
従来の理念体系や行動指針などを再整理するとともに、過去(これまでの経営者の期初朝礼での発言内容、企業の節目となった出来事、商品開発ストーリー)、現在(現経営陣のビジョンや問題意識)、将来(次代を担う時期経営幹部層との対話の場)という3つの時間軸で当社としてのありたい姿・果たすべき役割を再定義し、パーパス体系を構築。従業員の気持ちを鼓舞し、共感を得るようシンボルマーク、ステートメントを作成するとともに、インナーブランディング施策を実施した。
インナーブランディング施策は3ヵ年計画にわたり、それぞれの年度において以下のような施策を展開し、社員のエンゲージメント向上を実現した。
(1)初年度:「パーパスと自身の仕事・部署との関連性を理解する」
主な施策:経営層によるストーリーテリング、パーパス解説eラーニング、エバンジェリストの育成、全社員参加のワークショップ実施、パーパスに基づくコンピテンシーモデル/育成体系の構築
(2)2年目:「パーパスに基づく行動変容の促進と変化の可視化」
主な施策:パーパスを踏まえた目標設定ワークショップ、育成体系に基づく階層別研修の実施、アワード制度の制定と社内プレゼンテーション大会の実施
(3)3年目:「パーパスに基づく行動を評価・強化する仕組みの構築」
主な施策:パーパスと連動した目標管理制度の構築と評価者育成
メーカー B社様
主な課題
SDGs/ESG経営など、社会および投資家からの期待・要請に応えるために、パーパスを策定。また、パーパスを言語化するだけでなく、従来型のモノ売りから、社会課題・環境課題を解決しながら経済価値を生み出せるサーキュラーエコノミー思考での新規事業を立ち上げていく必要があるが、従来のメーカーとしてのビジネスモデル(製造したものを販売する/受託して製造する)に慣れ親しんでいるために、従来の延長線上のアイディアしか生み出せない。
ソリューション
研究開発部門や本社社員などの中から公募型で新規事業立ち上げプロジェクトチームを組成。サービスデザインやサーキュラーエコノミーなどの考え方を学ぶとともに、先進地へのリサーチを実施。その後、ディレクター/デザインファシリテーター/デザイナーによる伴走支援プロジェクトをスタート。伴走チームの支援を受けながら、6ヶ月間でデザインリサーチ、コンセプト検討、ユーザーインタビュー、インサイト分析、UX/UI設計、MVP開発、コンセプト検証、ビジネスモデル検討を行い、新規事業のPoCを行なった。
交通インフラ C社様
主な課題
サステナビリティへの意識が高まる中で、地域の生活に密着する交通インフラ企業から生活インフラ企業への変革をパーパスとして設定した。従来の交通インフラ領域ではない分野で、地域住民の課題を解決しながら。生活価値を高める事業を生み出したいが、慈善活動の域を超えず、収益事業を生み出せずにいる。
ソリューション
同社の新規事業開発部門とともに、リサーチを開始。ソーシャルビジネスを先進的に取り組んでいる組織・団体の事業を実地でリサーチしながら、同社のアセットを活かしたビジネスアイディアを検討。その後、ソーシャルセクター、官公庁などと連携しながら、ユーザーインタビュー、インサイト分析、UX/UI設計、MVP開発、官民連携での実装・実証実験を行い、ビジネスモデルの検証を行なった。
ミテモのソリューション
パーパス・理念の浸透と組織文化構築支援 パーパスを組織文化として定着し、他社との違いを生み出し続ける
他社との違いを生み出しつづける組織づくりのデザイン
産業競争力を持続的に発展させつづけるためには、組織外部への働きかけだけでなく、パーパス浸透・理念浸透と適切なマネジメントを通して不確実性に対応しつづける組織づくりが不可欠です。ミテモは理念・パーパス浸透・組織文化づくりのプロフェッショナルとしての知見に加え、人事・研修のプロフェッショナルであるインソース・グループの知見を組み合わせながら、お客様のパーパスに基づく組織づくりのを支援していきます。組織文化を生み出す基本理論と施策
組織文化・リーダーシップ研究の権威E.シャインは、組織の文化は3つの層から形成されていると指摘しました。企業理念・パーパスの浸透とは、公式的な企業理念・パーパスが人工物から基本的仮定へと浸透していくことを表しています。フェーズ1・人工物
-
認知促進
- ツール開発:企業理念・パーパスについて周知するためのコミュニケーション・ツールを開発する【開発例】 CI(ロゴ、タグライン) VI(冊子、映像、カード、ポスター、WEB等)
- eラーニング:企業理念・パーパス体系とは何か、その一つ一つに込められた言葉の意味を理解するための教育を展開する
- 役員ワークショップ:企業理念・パーパスを軸に組織文化を開発し、マネジメントを行う考え方を学ぶ役員自らが企業理念・パーパスを体現するための指針を作る
- エバンジェリスト育成:企業理念・パーパスを象徴するストーリーを語り現場での理解・共感を促進するエバンジェリストを育成する
-
実践促進
- ワークショップ実施エバンジェリストによるワークショップを介して、従業員一人一人が企業理念・パーパスに基づき、「自分の仕事であればどのようなチャレンジが考えられるか?」を考える機会を設ける
- 実践期間の設計全員参加型の企業理念・パーパス実践期間を設け、直接的に業務に関わりのない(こともありうる)取組みへのハードルを下げる
- トップ・ミーティング経営陣自ら、企業理念・パーパス体系について、自らの言葉で語り、現場の声に耳を傾ける場を設ける
-
実感促進
- リフレクション行動促進のワークショップや実践期間を振り返り、多様な解釈と自分たちが生み出した小さな成功体験を実感する場を設ける。なお、振り返る手法としては、 ①アンケート ②ワークショップ (職場単位の対話の場) ③人事インタビュー などがあげられる→これら成功体験を後述するプレゼンテーション大会などの表彰制度で収集する
フェーズ2・価値
-
認知促進
- 成功事例共有他者の成功体験を追体験するインプロなどを用いたワークショップで、企業理念・パーパスへの共感レベルを向上する。
-
実践促進
- 導入研修、階層別研修内への実装具体的なエピソードをベースにしたケーススタディなどを開発し、社内で実施している集合研修内で企業理念・パーパスについての理解・行動促進を促す。
- WAYコーチ育成:企業理念・パーパスに基づき、課題設定、課題解決を促進できるコーチを育成し、現場に配置することで、現場レベルでの実践を促進する。
- 目標管理への実装:組織の上位から連関する形で、企業理念・パーパス体現に向けた目標を全組織で目標設定する。
-
実感促進
- リフレクション・イン・アクション事例収集は引き続き行いながら、より現場手動でリフレクションが進む仕組みを構築していく。【仕組みの例】 ・1 on 1の実施 ・クラウドツールの活用 など
フェーズ3・基本的仮定=浸透
-
認知促進
- KPI進捗共有定性的な事例共有だけでなく、一人一人の変容によってビジネス(会社)にどのような変化をもたらしているかを可視化する【KPIの例】 ・顧客のNPS / LTV ・従業員満足・e-NPS ・財務指標(FCFなど)
-
実践促進
- 人事評価制度化:企業理念・パーパスを踏まえた行動指針・Core Valueをコンピテンシーレベルに落とし込み、個々の企業理念・パーパスの体現度合いを評価するなど、企業理念・パーパス実践に対するインセンティブを設計し、継続的な企業理念・パーパス実践を固定化する
- マネジメント研修組織に基づいた組織管理(目標管理)、人材育成(人事評価)が適切に行えるよう、要となるマネジメント層のスキルレベルを向上する
-
実感促進
- 制度を通したレビュー・フィードバック現場レベルでの日常の実践とリフレクションをベースとした人事評価・フィードバックを行うことで、個々人が企業理念・パーパスを元に自身の課題を考え、実践し、フィードバックを受ける仕組みを構築していく。
パーパスを起点としたデザインイノベーション支援 社会から求められる価値を生み出す
イノベーションのデザイン
ビジネスに通じた場づくりのプロフェッショナルが、パーパスに基づいた機会探索(オポチュニティファインディング)、価値創出を推進するワークショップや様々なプロジェクトをご支援します。イノベーションにおけるデザインとは?
支援メニュー①デザイン・リテラシーを向上するデザイン人材育成
今後、パーパスに基づいた機会探索を行い、イノベーションを推進し、高付加価値な商品を生み出していくために、戦略的デザイン・リテラシーを向上するための研究会を貴社内で開催します。戦略的デザイン・リテラシーとは
高付加価値な事業創出の基盤構築のために、パッケージ・デザインなどの表層的なデザイン領域ではなく、高付加価値なデザイン(生活者に求められる商品を開発し、生活者にその魅力を伝え、届けることができる)の考え方をデザイン・リテラシーとして取り上げていきます。到達目標 「今後、商品開発を行う上で外部のデザイナーと協働する土台を作る」
高付加価値な事業創出の基盤構築のために、パッケージ・デザインなどの表層的なデザイン領域ではなく、高付加価値なデザイン(生活者に求められる商品を開発し、生活者にその魅力を伝え、届けることができる)の考え方をデザイン・リテラシーとして取り上げていきます。高付加価値な商品を生み出す デザイン思考法を理解する
市内事業者自身がデザイナーになる必要はないものの、高付加価値なデザインを手がけるデザイナーの思考プロセスそのものを理解する自社に必要な「デザイン」 とは何かを理解する
コンセプト設計、商品開発、パッケージ、プロモーションなど、それぞれのフェーズにおいてデザインが必要とされるが、自社にとって、今、必要なデザインとは何かが明確にわかるようになる特徴① 戦略的デザイン・ワークシートで「現場で使える」デザインを学ぶ
戦略的デザインを実践するためには、様々な手法がありますが、企業が自社の商品開発に取り組む上で必要にして十分な手法をワークシートに展開しています。受講者は、各研究会に参加しながら、フレームワークに商品企画を書き込んでいくことで、何度でも活用可能な戦略的デザインのフレームワークを習得することができます。特徴② 2名のファシリテーターから「ビジネスに活きる」デザインを学ぶ
デザイン思考やビジネスモデル構築に向けたアイディア創発支援の研修・ワークショップ登壇豊富なファシリテーター、事業開発・ビジネスモデル構築の第一線で活躍するコンサルタント陣による2名のファシリテーターが体系化と実践知を伝えていきます。支援メニュー②デザイン思考をベースとしたビジネス開発支援
デザイン思考およびビジネスモデルキャンバスをベースにした新規ビジネス開発メソドロジを土台としながら、事業開発 を支援していきます。新規ビジネス開発におけるデザイン・メソドロジ(5日間)
新規事業開発経験豊富な講師陣・メンター陣がサポートする中、メソドロジを学び、実践を通して新規ビジネス開発を行います。新規事業を作り上げていきながら、イノベーションを引き起こす人材を育てていきます。新規ビジネス開発支援実績
- 大手通信企業:新規事業開発支援(半年間)
- 大手IT企業:新規金融サービス事業開発支援(3年間)
- 大手メーカー:ソーシャル・イノベーション創出支(3年間) 他多数
プログラム全体像
3日間以上のワークショップを通して、デザイン思考およびビジネスモデルキャンバスをベースにした新規ビジネス開発メソドロジを学びながら、リサーチ、企画立案、プロトタイプづくりを繰り返し、付加価値の高い新たなビジネス(事業・商品、サービス)を開発していきます。最終的には、経営陣に対するプレゼンテーションを経て、自社の新規事業案としてPoCを進めていきます。 もちろん、机上でのみビジネスモデルを検討していてもビジネスは生み出せません。顧客のニーズを調査する段階、自分たちの仮説やアイディアを検証する段階など、様々な局面で、自らユーザー(想定する顧客層)に対して、アポを取り、インタビューを行いながら、「市場(社会)は、何を求めているか?」「私たちはどのような価値を生み出しうるか?」を実践的に考えぬいていただきます。支援メニュー③顧客体験のデザイン支援
従来型の求められた商品・サービスを売る・サポートするというスタンスから、顧客の体験価値、顧客のビジネス上の課題解決に重点を置き、より付加価値の高い営業・カスタマーサポートのあり方を再構築していきます。顧客体験デザインプロセス
従来型の求められた商品・サービスを売る・サポートするというスタンスから、顧客の体験価値、顧客のビジネス上の課題解決に重点を置き、より付加価値の高い営業・カスタマーサポートのあり方を再構築していきます。パーパスに基づくブランディング支援 パーパスに基づく一貫した顧客接点をデザインし、他社との違いを生み出す
ブランディングのデザイン
ブランドとは、顧客や求職者が「他社との違い」を感じ取ることで生まれる価値です。そして、ブランド価値を生み出すためには、その価値を正しく伝えるだけでなく、ありとあらゆる顧客接点・タッチポイントにおいて一貫した価値を伝えることが重要です。一貫した価値の伝達を実現するために、パーパスに基づいたコミュニケーションのデザインが必要です。 ブランド構築プロセスを踏まえながら、パーパスを基点としながら、①認知のデザイン、②共感のデザイン、③体験のデザインの3つの領域でブランディングを推進していきます。支援メニュー①パーパスをもとにしたブランドコンセプト策定支援
ブランディングは、一貫した活動の積み重ねにより生み出されます。その積み重ねに一貫性を与えるキーワードとなる「ブランドコンセプト」をパーパスを軸にしながら明確化・言語化していきます。また、ブランドコンセプトはブランドに関わる全ての人にそのメッセージを共有していく必要があります。そこで、ブランドコンセプトを表すシンボルマーク、ステートメント、キービジュアルを定義していきます。パーパスをもとにしたブランドコンセプト策定例
支援メニュー②認知のデザイン
ブランドコンセプトに基づき、事業・商品・サービス・活動を生み出したとしても、顧客に認知されなければ、その価値を届けることはできません。広報・プロモーションのため、メディア露出、コミュニケーション・ツール製作、イベント開催などを通して、顧客とのタッチポイントを増やしていきます。認知のデザイン
支援メニュー③共感のデザイン
ブランドコンセプトを知り、所有する・参加する機会があったとしても、その顧客体験価値が期待を下回るものであれば、ブランドへの信頼感は損なわれることになります。ブランドの価値を顧客に届け、満足・信頼を引き出し、ブランド価値を向上していくための顧客体験をデザインしていきます。共感のデザイン(ストーリー・マーケティング)
支援メニュー④体験のデザイン
パーパス・企業理念・ブランドコンセプトを知るだけでなく、その想いや実現したいビジョンに対して顧客が共感するようなコミュニケーションをデザインしていきます。特に、ブランドの想いやビジョンを論理的に説明するのではなく、ストーリー(物語)を用いて語りかけるコミュニケーションをデザインすることで、共感を広げていきます。共感のデザイン(ストーリー・マーケティング)
関連ソリューション
-
事業開発・サービスデザインの共創
-
社会課題を解決する事業開発とローカルSDGs推進による地域経済好循環を創出
-
事業者とデザイン系学生のチームが、デザイン経営のワークや実際の顧客調査、ビジネスを通し商品開発にチャレンジする
-
中小企業の独自性を軸としながら、デザイン、マーケティングの専門家と顧客企業の課題解決につながる新商品・商流構築を支援
-
求職者に、社員に、社会に求められる企業を育む。地域企業の採用ブランド構築支援