ケーススタディ概要
ケース
セガサミーグループ 全社員向け手上げ式研修 各回30名
課題・背景
セガサミーグループ社員向け企業内大学「セガサミーカレッジ」で提供しているビジネススキル科目の1つに、デザインシンキング研修がある。研修と業務との接続強化の観点から、実際に研修中に何度もアウトプットしながら知識やスキルを習得できるプログラムの必要性を感じていた。また、Group Mission/Purposeである「感動体験を創造し続ける ~社会をもっと元気に、カラフルに。~」の達成に向け、社員のクリエイティブな発想力をさらに強化できるプログラムの導入が求められていた。
目的
・発想力をさらに強化するための知識やスキルを学び、アウトプットしながら習得することで、日々の業務に活かせる状態を目指す
提供したサービス
・デザインシンキングの思考法を習得するためのワークショップ型終日研修の設計
・受講者・先方担当者のフィードバックを基にしたワークショップのブラッシュアップ
・各回の当日のファシリテーターの派遣
・Web会議プラットフォームによるオンライン会場の提供
提案のポイント
・若手~中堅層を主な対象とし、「名前は知っているが内容があいまい」「知識はあるが実務で活かせない」という企業研修でよく見られる課題を想定し、基礎理解から実践まで一貫して学ぶプログラムを設計した。
・個人ワークの一部を事前課題として実施することで、当日のディスカッションやグループワーク、実践パートに十分な時間を確保し、学びの定着を促す構成とした。
――今回どのような背景・目的でワークショップを企画・導入されたのでしょうか。
当社では、セガサミーグループ各社を横断し、多様な研修や講座を提供する企業内大学「セガサミーカレッジ」を企画・運営しています。セガサミーカレッジで提供するビジネススキル科目の1つとしてデザインシンキング研修をご依頼する企業を探していました。セガサミーグループは「感動体験を創造し続ける ~社会をもっと元気に、カラフルに。~ 」をMission/Purposeとして掲げ、エンタテインメントコンテンツ・遊技機・ゲーミング事業を主軸に多種多様な感動体験を提供する総合エンタテインメント企業グループです。そのためGame Changeの源泉となるクリエイティブな発想力を伸ばすためのビジネススキルの1つであるデザインシンキング研修を導入しました。
――ワークショップのテーマや構成を検討する上で、特に重視された点はございますか。
知識のインプットだけではなく、『様々なフレームワークを実践しながらデザインシンキングの活用方法を習得する』というアウトプットを主軸としているか重視し、研修プログラムを検討しました。ミテモ株式会社のプログラムでは、基本的なデザインシンキングの思考法や活用事例の説明をベースに、ペルソナの深掘りやカスタマージャーニーマップの作成を実施し、見えてきた課題/ニーズをもとにアイデアを具体化して提案するまでの一連の流れを実践しながら学ぶことができる内容となっていました。研修での学びをスピーディーに実務に活用できる設計となっていた点に、非常に魅力を感じました。
STEP.01
自社のMVVの確認
STEP.02
【講義】デザインシンキングについて
STEP.03
共感する
- 【ワーク】共感マップを作成
ペルソナの行動や感情を考え、共感を強める - 【ワーク】カスタマージャーニーマップを作成
ユーザーの行動・感情の可視化し、ユーザーが感じた、あるいは気づかない不満、不足、不安などを抽出する
STEP.04
アイデア発想
- 【ワーク】発想法「オズボーンのチェックリスト」を用いてアイデアを出す
- 【ワーク】発想法「シックス・ハット法」を用いてアイデアを出す
- 【ワーク】アイデアを整理して、カスタマージャーニーマップを修正する
STEP.05
【講義】MVVとデザインシンキングのつながり
※当日カリキュラムの概要
――ワークショップ当日の様子について、特に印象的だったことはございますか。
受講者に本研修での学びが有意義であると感じてもらうための動機づけとして、セガサミーグループの「MVV」とデザインシンキング研修で得られる学びの関連性をご説明いただきました。「創造は生命×積極進取」をGroup Valueとして掲げるセガサミーグループ社員にとって、創造力の強化やトライアル&エラーの重要性について学ぶデザインシンキングの思考法は、親和性が非常に高いと感じています。こうした説明が学びへの納得度や満足度の向上にもつながったように思います。
――ワークショップ実施後に得られた気づきや、見えてきた課題・成果などはございますか。
アウトプットを重視したことから、ワークに取り組む時間が長い研修となるため、「なぜこのワークに取り組むのか」、「どんなことに有用なワークであるのか」を受講者に納得してもらうこと、また「どんなアウトプットを出すことが求められているのか」のゴールを具体的に伝えることが重要であると改めて気づきを得ました。各回の研修実施後に行ったミテモ株式会社の講師・担当者との振り返りやご相談を通して、研修の回数を重ねるたびにプログラムをより良い内容に改善していただけたことを大変ありがたく感じています。
――ワークショップ実施後、参加された方々の反応や声で、特に印象的だったものはございますか。
受講者からは、「デザインシンキングとは感情を大切にする思考法であり、日々の業務においても誰にどう感じてほしいのかを考えることの重要性を実感した」との声を多くいただいています。その理由として、セガサミーグループのMVVと親和性の高い思考法である点や、業務の中でついつい見落としがちな顧客視点の重要性に改めて気づくきっかけとなった点などの声が多くあがっており、印象に残っています。
――ミテモに依頼した決め手や、依頼してよかったと感じられた点はどのような点でしょうか。
1日のプログラムのうち8割以上がワークという構成や、ご提案の際からデザインシンキングとセガサミーグループの「MVV」との親和性について言及していただいていたことがご依頼の決め手となりました。また、クリエイティブな発想力の強化を目的としていることから、受講者同士で自由に楽しく学ぶ時間を大切にする研修となることを期待しておりました。実際に受講者から「他の受講者の自由な発想やアイデアから学びや刺激を得た」との声もあがっており、互いに学び合う研修の雰囲気づくりにも感謝しています。
――今後の組織づくりや研修で、期待されていることや取り組んでいきたいことはございますか。
セガサミーグループでは、研修は“業務時間内に受講する”というルールを定めており、学んだことは自身の業務に必ず還元してもらいたいと考えています。デザインシンキング研修で学んだ顧客視点での課題/ニーズ発見の手法やクリエイティブな発想法、各種フレームワークが実際の業務でどのように活用されているかの経過観測を行うことに取り組んでいきたいです。
――最後に、ミテモへ一言お願いいたします。
この度は貴重な学びをご提供いただきましてありがとうございました。引き続きご支援たまわれますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。