部署の枠を越えた座談会の実施~社員の相互理解の重要性を実感 - ミテモ株式会社

部署の枠を越えた座談会の実施~社員の相互理解の重要性を実感

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ミテモはさまざまな企業への研修の実施や、研修教材の制作などを数多く手掛けている。研修の実施においては、インストラクショナルデザインの代表的なプロセスモデルであるADDIEモデル*1をベースに、研修を企画するための現状分析、それをもとにした設計、開発、実施、その後の評価を行っており、そこで培ってきたノウハウを生かして、企業の研修・人材開発部門の研修内製化の支援も手掛けている。

今回は「未来が求める、時間と空気を。」をスローガンに、労務管理システムや、集塵機、パーキングシステムなど、いずれの事業でもトップクラスのシェアを占めるアマノ株式会社様(以下、アマノ様)の90周年記念誌作成の支援をした。

1:ADDIEモデルとは、学習の目標を達成するために必要な学習活動を分析・設計・開発・実施・評価の5つのフェーズとして定義したモデル

ケーススタディ概要

ケース

90周年記念誌に掲載するコンテンツの作成

目標

90周年を迎えたことを機に「100周年のその先」も視野に入れて、挑戦すべきことを探究し、その方向性の道しるべのイメージをクリアにしていく

提供したサービス

1.アマノ株式会社の各事業部に所属する次世代経営人材陣を集った座談会の設計と進行
2.記念誌に掲載するための出てきた未来イメージのイラストの納品
3.記念誌に掲載するための座談会のレポート記事
4.記念誌に掲載するための座談会当日のグラフィックレコーディング
5.記念誌に掲載するための座談会当日の写真

タイムレコーダーや勤怠管理システム、駐車場・駐輪場システムを中心に展開しているアマノ株式会社。2021年11月に創業90周年を迎え、全社員に配布する記念誌に若手中核社員の座談会コンテンツを掲載することになりました。そこで、座談会の企画・進行、レポート記事の制作サポートをミテモに依頼。座談会では、受講者の発言をイラスト入りでリアルタイムに記録する、「グラフィックレコーディング」を採用しました。

部署の垣根を越えておこなった座談会は、どのようなものになったのでしょうか。90周年記念誌ワーキンググループの皆さんに、感想や気付きを伺いました。

さまざまな部署の社員を集めて、初めての座談会を実施

――なぜ、90周年記念誌に座談会コンテンツを掲載しようと考えられたのでしょうか?

八文字さん:実は、座談会コンテンツの制作は、私たち90周年記念誌ワーキンググループ(以下、WG)が招集されたときには、既に決まっていたんです。
座談会コンテンツは、「少しでも親しみやすいコンテンツを」という狙いで企画されたと聞いています。昔、60周年記念誌に社員インタビューを掲載したそうで、それを参考に「90周年も社員の声を聞こう」となり、座談会の開催が決まったようです。

――WGの皆さんは、企画段階では携わっていなかったんですね。

八文字さん:WGの役割は、企画の詳細を考えて実行し、記念誌の編集、編纂をすることでした。普段、私たちは別々の部署で働いていて、今回記念誌の制作にあたって招集されたんです。

――座談会のテーマ「未来への挑戦~理想的なアマノ製品・サービスの未来予想図〜」については、WGの皆さんで考えられたのでしょうか?

八文字さん:そうです。90周年記念事業では、「90周年、次の挑戦へ」というテーマを掲げており、「座談会も未来に向けたテーマにしよう」という話になりました。

柴野さん:10年前の80周年記念誌は、「100年企業を目指して」というテーマだったんです。でも、90周年を迎え、目標だった100周年が目前に近づいてきました。なので、100周年を目標にするのではなく、「100周年の先まで見据えるテーマにしよう」と考えたんです。

――なるほど。座談会の参加者は、さまざまな部署から集めたと伺っています。

八文字さん:そうですね、座談会参加者は、幅広い部署から「今後のアマノの未来を担う人材」を集めました。
アマノでは、業務に関連すること以外で、社員同士が部署を跨いで話し合ったりできるような機会って、あまり多くないんです。そういった環境で、会社のクリエイティブな未来を自由に描くには、いろいろな視点があった方が良いと考え、幅広い部署から参加者を集めました。部署の枠を越えて未来について考える座談会というのは、会社としても珍しい試みでしたね。

――そのような大切な座談会を、ミテモにお任せいただけた理由は何だったのでしょうか?

柴野さん:当初、準備から当日の進行まで、全て私たちがおこなう予定だったんです。ただ、企画の詳細決めから、原稿の作成・校正、そして校了まで、たった4ヶ月しか時間がなくて。WG招集から2ヶ月後には座談会を実施しなければならず、素人の私たちが準備するには、十分な時間がありませんでした。
しかも、座談会に参加してもらった10人は、20代から40代前半と年齢幅があるうえ、初対面の社員同士もいたので、座談会が盛り上がるのか、すごく不安だったんです。だからこそ、座談会の企画・進行をはじめ、記念誌にまとめ上げるサポートまで、外部に依頼するしかないと考えました。

八文字さん:複数の業者から話を聞きましたが、当日の司会進行から記念誌制作のサポートまでお願いできる業者がそもそも少なかったですね。ミテモさんなら、座談会の企画・進行から、記念誌に掲載するレポートやデザインの作成まで、幅広くお任せできたので依頼を決めました。とにかく時間が無かったので、柔軟にサポートいただけそうだったのが大きかったですね。

あと、グラフィックレコーダーについても、専門としている会社も検討したんです。でも、イラストがポップ過ぎると、社風や記念誌のテイストに合わなくて。ミテモさんのグラフィックレコーダーは、テイストを合わせていただけそうだったのも、決め手のひとつになりました。

座談会で、部署や年齢が違っても会社への思いは同じだと気付けた

――座談会は、どのような雰囲気で進行しましたか?

八文字さん:初対面のメンバーもいたので、最初はみんな探り探り発言していましたね。でも、最初にファシリテーターの森本さんが、「記念誌が出来上がって、それ読んだ時に本当にそうだよなと思ってもらいたいので、今日は会社の良いところも悪いところも、素直に語ってもらえたらと思っています」と打ち出してくださったので、割とみんな序盤から本音で話してくれました。

伊藤さん:座談会の最初のテーマは、「アマノの現状」でしたよね。序盤、営業社員と商品開発の社員が、「もっとこうだったら良いのに」と、互いに意見交換を始めて。そこから、「立場は違っても、お互いにいろんな悩みがあるんだ」と気付いて、全体が話しやすい雰囲気になりました。

片岡さん:参加者は、それぞれの所属部署の視点で発言していましたが、随時森本さんが、個々の発言の共通点を見つけてくれて。だからこそ、「部署は違うけど、みんな同じことを感じているんだ」と、気付けたんだと思います。

八文字さん:部署や年齢は違えど、「みんな同じような悩みや、意見を持っている」と分かると、自然と「こうすれば、会社がより良くなるのでは」というポジティブな内容が出てくるようになりましたね。

――建設的な議論ができたのですね。

伊藤さん:「今後、こんなことに挑戦したらいいのでは」と、前向きな発言が多かったのが印象的でした。座談会を聞いていて、「みんな会社のことを真剣に考えているんだ」と感じましたね。

石津さん:部署や年齢の違いを超えて、参加者全員が「このまま同じ商品を作り続けるだけでなく、新しいことにも挑戦しなければ」という共通認識を持っていることに気付きましたよね。

八文字さん:森本さんの進行は、礼儀がありながらも、場を堅くさせ過ぎないのが好印象でした。全員の意見を受け止めながら、幅広く意見を聞き出してくれて、やはりプロの進行だと感じましたね。

片岡さん:座談会中、圧迫感なく全員に話を振ってくださったので、20代の若い社員も自由に話せていたのが良かったです。グラフィックレコーダーで、タイムリーに発言内容を記録してくださったので、参加者の認識のずれもなく、議論しやすかったのだと思います。

森本:座談会の進行では、雰囲気作りなどで参加者の安心安全な場を担保しながら、「話すべきことについて、どうしたら皆さんに話していただけるか」ということに集中していましたね。

八文字さん:普段、緊張感のある会議が多いので、参加者が安心して発言できる場づくりはありがたかったです。なかでも、すべての発言を一旦受け入れる姿勢は、参加者の安心感につながったと思います。

――座談会を終えて、いかがでしたか?

石津さん:私たちが想像していたよりも、ずっと良い座談会になりました。参加者の熱量が上がる様子が、間近で見て感じられたので。

片岡さん:事前に参加者から、「座談会では、どんなことを話せば良いの?」と不安な声をいただいていたので、「参加後に『嫌だった』と思われたら、どうしよう」と、こちらも不安だったんです。でも、当日議論が盛り上がっているのを見てほっとしました。

八文字さん:部署の枠を越えて、普段思っていることを議論できる機会はないので、他の部署の考えを知れたのは、参加者はもちろん、私たちにとっても良い経験になりましたね。

『役職や部署が違っても、社員の思いは変わらないこと』を記念誌に残せたのは、大きな意義があった

――90周年記念冊子の反響はいかがでしたか?

八文字さん:90周年記念誌のなかでは、間違いなく座談会が一番読まれていると思います。今回の記念誌の中でも、親しみやすい雰囲気のコーナーですし、目立って活躍している社員も座談会に参加してくれたので。
90周年事業の実行委員長からも、座談会をしてもうまくまとめられるのか懸念されていたのですが、「短時間で、よくここまでまとめられた」との言葉をいただきました。

柴野さん:3時間という短時間の議論なのに、起承転結になっているうえ、結論がきちんとまとめられていたことに対して、高い評価をいただきました。
90周年記念事業のテーマは、「90周年、次の挑戦へ」でしたが、今回の座談会はまさに挑戦を体現したものでした。形に残る記念誌を通して、「役職や部署が違っても、社員の思いは変わらない」と、全社員に伝えられたことに、大きな意義があったと感じています。

――今回の座談会を通して、「部署の垣根を越えた、意見交換の重要性」を再認識されたと思います。部署間の交流を続けるために、今後やりたいことや、個人的に意識し始めたことはありますか?

八文字さん:会社として何か大きなことをやるというのは、今すぐには難しいかもしれません。ただ、今回の座談会をきっかけに、参加者や私たちWGメンバーに、「社員の相互理解が、会社をよりよくすることに繋がる」という意識が芽生えました。今後、その意識を少しずつ周りに根付かせていくことができればいいなと考えています。

森本講師からひとこと

森本 康仁

ミテモ株式会社

90周年という歴史ある企業の中の方々と話をさせていただき、歴史があるというのは、その分だけの価値もある一方で、難しさもあるのだろうなということがよくわかりました。
座談会の最初は、皆さん、現状の難しさについて苦しい顔をされる時間が多かったのを感じましたが、多様な部署での率直な意見交換を通じて、次第に熱量が高まっていき、最終的には皆さんの本気度が感じられる場へと深まっていくのが見て取れ、進行している側も熱くなってくるものがありました。
ここで生まれたアイデアが本当に実現されれば、SDGsの実現が大きく近づき、世界はまた違ったものに変わっていくと思うので、一人の地球市民としてぜひ頑張っていってもらいたいと思っています。

【企業紹介】