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理念に関するメッセージを従業員に受け止めてもらうか?(後編)

ミテモでは様々なお客様の組織活性・理念浸透のご支援をしています。本シリーズ/はその活動の中で得られた知見を皆様にご紹介をさせていただいています。

※バックナンバーはこちらからご確認いただけます

より組織活性の現場で役立つ実践的な知見をご紹介すべくコミュニケーションコンサルタントである中島里奈(なかじまりな)氏の記事をご紹介しています。

従業員一人ひとりが生み出した「社内ノンフィクション」を組織に「蔓延」 させることの重要性

前回は、「企業理念」を象徴する出来事を組織内で「共有する」にあたって、「一人一人の意識や行動の変化」が「組織の変容」へと発展していく過程で"場の空気が変わり"新しい「風土・文化が醸成される」ということについて、「オリンピック・パラリンピック2020年大会の東京招致に至るまでの世の中の空気の変容(=国内支持率の変化)」と、「あるホテルチェーンに新しいCS調査のしくみを導入した時の総支配人のみなさんの意識の変容」の二つの事例を挙げて、お話させていただきました。

いずれも、最初は招致や導入に対し、「賛成派がマイノリティ」だったところからスタートしましたが、最終的には「賛成派がマジョリティ」に変わり、当初大勢を占めていた「反対派」がマイノリティにとってかわったことで、国内世論や組織に、確実な「変化」をもたらしました。国内世論や組織の空気が変わる過程で、新しいことを受け入れて前進する「風土・文化が醸成された」のです。

もちろん、前回お話したように、その変化にはいずれも空気を変えるための「仕掛け」が意図的に世論や組織に投入されていました。その数々の「仕掛け」が引き起こした「組織変容」の鍵となったのが、

・(国内世論や組織を構成する人々が)数々の事実に基づいたストーリーや事例に継続的に触れて共有することができる基盤
・(国内世論や組織の中で)最初に「反対派から賛成派への意識の変容」を起こした人々の「リーダーシップ」の拡散

でした。

今回は、「理念浸透」において、このような組織変容の鍵を引き起こすための施策を、「コストも時間も手間もかけて」意図的に組織に、仕掛けていくことの必要性と有効性について、考えてみたいと思います。

そもそも、なぜ「反対」したり「行動を起こすことに消極的」だったりするのか??

「組織内に"企業理念"がなかなか浸透しない」―――その悩みの本質は、

「"企業理念"を率先して体現し、各自の業務に具体的に落とし込んで行動するという積極的・自立的な気風が、組織内で"当たり前"になっていない」
「その結果、組織としての推進力が期待するように高まらず、組織全体のパフォーマンスが停滞してしまっている」

ということなのではないでしょうか?

その、「一人一人が自分で率先して企業理念を体現しながら高いパフォーマンスを発揮する」ということを"当たり前"にするためには、その行動を日常業務を通して日々体現していくことが、「組織内でパフォーマンスが高い一部の優秀な"ヒーロー社員"」だけが行う"特別なこと"ではなく、全ての従業員がルーティンのごとく行う"当たり前のこと"である、というように、組織全体の空気やムードを高めていくことが必要です。

"組織に企業理念が浸透していない"状態では、「理念を体現しながら業務に従事する」という行為は、従業員一人ひとりにとって、日々のルーティンワークではなく、"ルーティンワークにプラスして行う"行動と捉えられます。

少し乱暴に言えば、「余計にやらなければならない行為」ということになります。

【コラム】「余計なことはやりたくない」という心理

 

私がこれまで、自分自身が経験したこと、クライアント様の企業で経験したことの中で、何かに対する「反対派」や「できればやりたくない派」がその組織のマジョリティであるという状況で耳にした、その方々の本音をいくつか挙げてみます。

 ・「やることの意義がわからないので、賛成できない」
 ・「仕事は生活のためと割り切っているので、自分には関係ない、関わりたくない」
 ・「それでなくても日々の業務で忙しいのに、やってられない」
 ・「やったところで、どうせ評価してもらえないんだから、やっても無駄」
 ・「自分がやるべきことが具体的にわからないから、やれない」
 ・「周りもやってないから、やらない」
 などなど

何か新しい仕組みが組織に導入される時や今までやったことのない業務を始めなければいけない時など、上記のような様々なネガティブな声が聞こえてきました。

上に挙げた以外にも、実際には沢山の本音を耳にしましたが、それらは、いくつかのパターンに分類できるかと思います。

 

例えば、最初の二つは「それをやることの基盤となる意義(=会社や自分にとってどのような意味があることなのか)」を伝えるための「組織内のコミュニケーション施策」をきちんと設計し実施することで、解消が期待される心理です。

次の二つは、「それを行うためのどのようなしくみづくりをするか(=本来の業務を圧迫したり日常業務に負担をかけない業務環境の整備や、それをやることで個々人にもたらされる評価やメリットの明確な制度化)」といった、「現場に合った運用のしくみの設計」の精度を上げることで、その着手に対するネガティブな思いが緩和されることが予想できます。

 

そして、一番コントロールが難しいのが、最後の二つです。全体としてやるべきことや社内の「一般的な」事例を、コミュニケーション施策を通して従業員一人ひとりに伝えることはできても、それを「自分のこと」に落とし込み、「自分がやるべきことを具体的に想起して理解してもらう」のは容易ではありません。なぜなら、従業員一人ひとりの業務も、そして仕事に対する姿勢や思いも様々なため、一般化した言葉で一般的な事例をいくら示しても、それは心に刺さらないからです。

それを自分のこととして想起して「自分の職務においては~をやるべき」とか「自分の業務を通じてだったら~ということができる」というように自立的に考えてもらうには、より具体的で身近な事例に沢山触れることが有効です。

「周りもやってないから、やらない」という人の気持ちを変えるのは、もっと難しく、その人だけでなく、周囲も巻き込んで変えていかないといけません。

中には、「自分がリーダーとなって率先して新しいことに着手する」ことに抵抗がないという人もいらっしゃると思います。しかし、それは「一部の優秀なヒーロー社員」です。「周りもやらないから・・・」という思いを抱く方々に、いきなり「率先して動け」といってもなかなかすぐには動けないでしょうし、かえって反発を招いてしまいます。そこで、「組織内の空気を変える」ことが必要になってくるのです。

空気を変えるために「組織内をマーケティング」するという視点を持つ

マーケティング論の第一人者である経営学者フィリップ・コトラ―が提唱するマーケティングの「競争地位別戦略」においては、業界内での企業の位置が「リーダー」「チャレンジャー」「ニッチャ―」「フォロアー」の4つに類型化されています。

また、スタンフォード大学の社会学者エベレット・M・ロジャース教授はイノベーション普及に関する理論において、購買態度によって消費者を「イノベーター:革新者(市場全体の約2.5%)」「アーリーアダプター:初期採用者(同13.5%)」「アーリーマジョリティ:前期追随者(同34%)」「レイトマジョリティ:後期追随者(同34%)」「ラガード(同16%)」の5つに分類しています。

企業は成長に伴い、業界内でそのポジショニングを変えていきます。その変遷を、組織を構成する従業員一人ひとりの意識変容に置き換えてみたり、消費者の購買態度別の分布を自社の従業員の「理念を体現することに対する意識の分布」にあてはめて考えてみることが、「組織内の空気を変えて風土や文化を醸成する」ことの実現に向けた対策を考える上で、効果がありそうです。

「従業員の意識を変えて組織を活性化する」というと、人事や教育の視点から施策を考えがちですが、アプローチの方法としては、マーケティングの手法を参考にするのも有効だと思います。

実際に私もコミュニケーション・コンサルティング会社にコンサルタントとして勤務していた時に、あるプロジェクトにて逆のケースを体験しました。ざっくりいうと、「某エアラインのクラブメンバーのお客様に向けたメッセージ発信の施策を設計構築する」という案件で、基本的には「対社外へのコミュニケーション」施策のお仕事だったのですが、メンバーのお客様に伝えるべきコア・メッセージの抽出や、メッセージ発信のアプローチの方向性を探る上で、本来なら「社内コミュニケーション」の施策に使う手法をつかって、施策案を作り上げていきました。

組織の「理念浸透」に向けて、企業理念を「かたちにして」「発信して」「(そのメッセージを従業員が)受け取って」「(そのメッセージを通して伝えたいことを)組織内で共有して」「活用する」ためには、その「共有」の過程で組織の風土や文化を育むことが必要で、そこに「社内をマーケティングする」という視点を加えることで、「理念浸透」を、より具体的な施策に落とし込んでいくことができるのではないでしょうか?

「余計なことをやりたくない層」を「社内リーダーや社内イノベーター」に そして、「社内リーダーや社内イノベーター」を組織内の「マジョリティ」に

少し話を戻しますが、前述の「何か新しいことや今までやったことのないことに『反対』したり『行動を起こすことに消極的』な人々」は、前述の競争地位別戦略でいう「リーダー」ではなく、「フォロアー」に当たる人々です。

また、イノベーター理論においては、「イノベーター」「アーリーアダプター」ではなく「レイトマジョリティ」や「ラガード」に属するといえるでしょう。

しかし、こうした人々が企業理念の体現に関して、「リーダー」や「イノベーター/アーリーアダプター」に変容し、その「『理念の体現』を自発的に実行する層」が組織の中での「マイノリティ」から「マジョリティ」へと構成比率を増やしていけば、その結果、それまで"特別なこと"だった「企業理念を自分の業務を通じて体現する」という行動を"当たり前のこと"へと変化させていくことができます。

その意識の変容を妨げる障壁のひとつ、「自分にできること、やるべきことがわからない」という本音の解消のための対策としての"より具体的で身近な事例に沢山触れること"については、前回お話しましたので、ここではもう一つの障壁「周りがやらないから、自分もやらない(やりづらい)」という本音を緩和するための方向性について、少しお話を加えます。

【コラム】あるテレビ番組での面白実験

 

先日、ある情報番組で面白い実験をやっていました。「よく日本人は『決断ができない』といわれるが、本当にそうだろうか?」という疑問を検証する実験です。

 

日本人と外国人それぞれほぼ同数の複数人数の一般の方々に協力していただき、二つの実験を行います。被験者の皆さんは、もちろん実験の主旨は知りません。
最初に、それぞれ一人ずつ個室に呼んで、沢山あるケーキの中から、自分の好きなものを選んでもらい、選ぶまでの時間をこっそり計測しておきます。
次に、日本人と外国人のグループそれぞれを別々の部屋に集めて、「大中小の三つの箱のうち、一つを皆さんへの今日のご協力の謝礼として差し上げます」と言って、三つの中からグループで一つ選んでもらい、こちらも選ぶまでの時間を計測します。

結果は・・・最初の実験「一人ずつが沢山のものから一つを選ぶ」までにかかった、一人当たりの平均時間は日本人の方が外国人よりも早かったのです。実際、多くの日本人が、個人差はあるものの、すぐに「これにします」とあっさり決めていました。
逆に、外国人は「う~ん、これは●●だけど、こっちはXXだし・・・」と、熱心に時間をかけて比較検討してから決めている人が多かったようです。

 

一方、二つ目の「みんなで三つのものから一つを選ぶ」までの時間は、一つ目の実験とは逆に外国人グループの方が日本人グループよりも圧倒的に早かったのです。

 

外国人のグループは、常に誰かがイニシアチブを取りながらみんなが意見を出し合って、さくさくと議論をしながら一つの意見へとまとめていったのに対し、日本人グループはみんなが周囲の様子や出方をうかがい、なかなか積極的には意見を言わず、他の人の意見を聞くと「これがいいと思ったけれど、確かにこっちも~で良さそうですよね」と人の意見を尊重するためになかなかみんなの意見がまとまらず、最終的には多数決で決めていました。

実験の種明かし後にお話を聞くと、日本人のグループからは何人かから「自分の中ではすぐに"これ"と決まっていたのだけれど、それをグループの中で口に出して主張するということはできなかった」というような本音が聞かれました。

もちろん、これはあくまで情報番組内の面白企画なので、被験者の人数や抽出方法、比較のための条件の統一など、綿密に調査設計がされた上で行われた実験ではなかったかもしれません。しかし、この結果は日本人の「協調する」という、ある意味非常におくゆかしい日本人的な特性をわかりやすく見せてくれているのではないでしょうか?

私たち日本人は、良くも悪くも「調和」を好みます。この数年良く聞く言葉でいえば「空気を読む」のです。もちろん、みんながみんなそうではありませんが、日本という国が島国で、言葉や宗教や人種が多様に存在しているという土壌ではないことなどからも理解しやすいと思います。また、「相手を尊重し、調和を好む」ということは、日本人独特の美徳といえる側面でもあります。

しかし、「空気を読んで」その結果「正しいことや望ましいことを行うことまで躊躇してしまう」のでは、せっかくの"美徳"も台無しです。

テーマは違いますが、昨今報道が増えている「クラス内のいじめ問題」なども根底にはその構図があるのではないでしょうか?「いじめは悪いこと」と思っていても、「いじめている側」がマジョリティのうちは、なかなか一人で「それはいけないことだよ。いじめなんてやめようよ。」とは、言い出しにくい。そして、その結果、いじめられている子をどんどん傷付け、ニュースになるほどの大きな問題に発展してしまうーーーという悲しい事件がいくつも起きています。

前回のコラムでご紹介した「某ホテルチェーンの総支配人達」の事例もしかりです。しかし、こちらはうまく空気が変わって組織の変容につながりました。最初は「新しいCS調査の導入に抵抗を示す『反対派』がマジョリティ」という空気に多くの総支配人のみなさんが同調し、「賛成派」はほとんどいなかったのですが、一部の賛成派の総支配人の方々が「リーダー」や「イノベーター」の役割を果たして自分達の経験事例、意見を発信したことで、「フォロアー」や「アーリーマジョリティ/レイトマジョリティ」だった総支配人の方々が、一気に「賛成派」に転じ、その方々自身のスタンスが「リーダー」や「イノベーター/アーリーアダプター」へと変わったのです。

 

その結果、「新しいCS調査の導入に反対すること」が"当たり前"で、「それを受け入れて積極的に活用する」ことは"特別なこと"だった組織が、「新しいCS調査を受け入れ、活用する」ことが"当たり前"の組織へと変容しました。

「理念浸透」において、このような組織変容の鍵を引き起こすためには、組織の中に、「コストも時間も手間もかけて」、意図的に具体的な事例の継続的な共有施策を仕掛けていくことが必要ですし、そこに人材育成などの社内向け施策の手法だけでなく、マーケティング視点に基づいた社外コミュニケ―ション施策などの計画的なアプローチを敢えて加えて「組織を変えていく」ことも有効なのです。

「一人一人の意識や行動の変化」が「組織の変容」へと発展していく過程で「理念を体現する風土・文化の醸成が組織内で実現」されるところまで「理念浸透」のプロセスが進んだら、次はいよいよ、「企業理念」が示す価値観に関するメッセージを社内外に向けて一人一人が「活用する」というステップです。

次回は、その活用についてお話したいと思います。

《告知》自律的に一人ひとりが挑戦する組織づくりを実践する理念浸透実践セミナー

理念浸透や組織活性のご支援をしていて、最も多い相談の一つが社員一人ひとりが自社のことを誇りに思い、自らの意思で挑戦している組織にしたいということです。これもまさに理念のような根本的な価値観が自分の仕事と密接につながっていけばおのずと実現されるテーマでもあります。

では実際にどのように理念が浸透し、一人ひとりの行動が変わるのでしょうか

次回は経験豊富なコンサルタントより、その実体験例を交えて複数回に分けて行動変容のプロセスの実際をご紹介してまいります。

▽無料セミナー:理念浸透実践セミナー予約を受け付けています。
ミテモはこれまで様々な規模・事業を営んでいらっしゃるお客さまの理念浸透組織活性をご支援してまいりました。

経験豊富なコンサルタントとプランナーが失敗しない理念浸透のプロセスをご紹介するとともに、ご参加いただいている皆様のお悩み・課題を解決する無料セミナーを開催しています。

ご興味のある方はぜひご参加ください。

【日程】
2014年01月29日(水)14:00~16:30

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